青々吉日 TSURUGA WAKASA Autumn&Winter
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神秘の湖三方五湖 若狭の冬の風物詩たたき網漁三方五湖は︑美浜町と若狭町にまたがり位置する︑久々子湖・日向湖・菅湖・水月湖・三方湖がつながっている湖︒水分や塩分濃度がそれぞれ異なることから︑湖面の色が少しずつ違って見えるため﹁神秘の湖﹂とも呼ばれています︒淡水魚や汽水魚︑回遊魚など多様な魚類が生息していることも特徴︒趣の異なる水郷的風景が広がる三方五湖は2005年にラムサール条約指定湿地に登録されています︒全長11.2kmのレインボーライン山頂公園にある7箇所のテラスからは︑5つの湖とともに︑空とそこにつながる若狭湾の﹁あお﹂を見ることができ︑7つの﹁あお﹂が織りなす360度の大パノラマを楽しむことができます︒~50メートルほどのものを2枚連結して使い三方五湖のたたき網漁は︑三方湖に伝わる伝統漁法︒江戸時代から400年以上続く漁法です︒水温が低下して活性が低下したコイやフナを︑漁師が長さ約3メートルもある青竹で湖面を叩き︑音と衝撃に驚いた魚をあらかじめ仕掛けた刺し網へ追い込みます︒例年12月初旬から3月末まで行われる︑三方五湖の冬を彩る風物詩︒日本農業遺産にも認定されています︒青竹で水面を叩くようになったのは昭和に入ってからといわれ︑以前は船のふちを木の棒で叩き音を出していたこともあったようです︒使われている網は丈が1メートルほど︑長さ40ます︒網の目の大きさは︑三方湖の魚の保護を考えて稚魚がかからない大きさに決められています︒三方五湖三方五湖23      07

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