王の舞は敦賀・若狭一帯の多くの神社で伝わる伝統芸能︒豊作と豊漁と村の平安を祈って演じられるもので︑大きい所作などがあると﹁大豊作!﹂﹁豊年満作!﹂の掛け声が飛びます︒なかでも4月8日に宇波西神社で奉納される一連の神事芸能は︑国により選択無形民俗文化財とされています︒紅色の鮮やかな衣裳に身を包み︑鳳凰が羽を広げた形の鳥兜と鼻高の朱面をつけて鉾を振り︑勇壮な踊りを奉納します︒力強く地面を踏みしめて舞うものや︑鮮やかな赤の着物に孔雀の羽をあしらった鳥兜をかぶり︑優雅な舞を見せるなど︑それぞれの地域性も魅力のひとつ︒それぞれ少しずつ風習が異なり︑舞い人も地区によって様々です︒王の舞は︑獅子舞や田楽などとともに平安時代末期から鎌倉時代頃にかけて︑奈良や京都の祭礼を賑わせていた芸能で︑若狭におかれた荘園の総鎮守社の祭礼に︑領主である奈良や京都豊饒を祈る王の舞13王の舞(若狭町 宇波西(うわせ)神社)王の舞(若狭町 宇波西(うわせ)神社) 02
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