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氣比神宮は神セブンが集結するパワースポット!幸運を引き寄せよう

公開日:2024.03.01 / 更新日:2024.03.04

開運
氣比神宮は神セブンが集結するパワースポット!幸運を引き寄せよう

福井県敦賀市の中心部に鎮座する氣比神宮は、由緒ある越前国一宮。古事記、日本書記に記述があり、七祭神が祀られています。パワースポットもあり、多くのご利益にあずかれるといわれ、地元では「けいさん」の愛称で親しまれています。静寂の中で自分を見つめ直し、運気を引き寄せる足がかりにしませんか?

今回お話を伺ったのは……

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氣比神宮 宮司 桑原宏明さん
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國學院神道学専攻科修了。2019年より宮司として氣比神宮に奉職。

越前国一宮・北陸道総鎮守にふさわしい大鳥居がお出迎え

気比神宮の大鳥居の前でポーズをとる20代女性
越前国一宮の「一宮」とは、式内社※1の中でも、その地域で最も社格の高い神社を指します。さらに氣比神宮は「北陸道総鎮守」でもあります。
※1 927年にまとめられた延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)に名前のある歴史ある神社。その中でも一宮は、一国(当時の行政区分)に一社と定められており、今も各地の一宮を参詣して御朱印を集める旅行は人気がある。

氣比神宮が創建された702年当時は、まだ今の日本列島の全体がわかっていたわけではありません。北の方角は未知のことが多かった。敦賀は北陸道(北陸地方)に行くための道の口であり、北の守護神ということだったと思います。(桑原宮司)

氣比神宮のシンボルといえば、高さ10.9メートルの壮大な大鳥居。朱の色が青空や木々の緑に映えて、圧倒的な存在感を放っています。大鳥居は江戸時代(1645年)に建てられ、奈良の春日大社・広島の厳島神社とともに日本三大木造鳥居の一つに数えられています。

大鳥居の前に山車が並ぶ、氣比の長祭(けいさんまつり)

けいさんまつりの神輿と踊りの奉納の様子
そんな重要な場所に建てられた氣比神宮の大鳥居は、町の繁栄のシンボルでもあります。

福井県人であれば、鳥居の写真を見ただけで氣比神宮とわかるくらい、市民から愛されています。(桑原宮司)

氣比神宮は四季折々にたくさんの祭りを執り行っています。とりわけ9月2日の宵宮祭に始まり、15日の月次祭まで続く長祭「けいさんまつり」は、各府県から大勢の参拝客が集うビッグイベント。特に9月4日の例大祭では山車巡行が華々しく行われ 、大鳥居の前に山車がずらりと並びます。
けいさんまつりの山車
山車の上は、戦国時代の合戦の様子をダイナミックに再現。本物の能面や鎧兜を着けた等身大の人形が、馬とともに何体も飾られています。黄金に輝く神輿(みこし)も何十と担がれて、鳥居の前を練り歩く光景は壮観! 笛や太鼓が奏でられる中、子どもたちの踊りの奉納もあって、心も踊る華やかさです。

かつては山車が50基以上あり、京都の祇園祭りにも負けてはいなかったでしょう。残念なことに昭和20年の敦賀空襲で焼け、3基だけ残りました。今は新しい3基を加えて6基で祭りを盛り上げています。境内や神宮前の商店街にはたくさんの露天商が並び、大賑わいですよ。(桑原宮司)

神セブン集結の地でパワーをいただく

氣比神宮の本殿
氣比神宮の主祭神(氣比大神)は伊奢沙別命(いざさわけのみこと)。さらに仲哀天皇・神功皇后・応神天皇・日本武尊(やまとたけるのみこと)・玉妃命(たまひめのみこと)・武内宿禰命(たけのうちのすくねのみこと)の、七柱のご祭神を祀っています。古事記などで有名な天皇や皇后、重臣などが名を連ねています。

一つの本社に格の高い天皇の名がたくさん連なる神社は、あまりありません。文武天皇の勅命によって合祀されたものですが、それだけこの地が天皇家とのゆかりが深く、重要視されていたのだと思います。(桑原宮司)

海の安全と豊かな食を願う主祭神

主祭神の伊奢沙別命(いざさわけのみこと)は、またの名を笥飯大神(けひのおおかみ)、御食津大神(みけつおおかみ)とも称し、豊かな食べ物を象徴する神様です。衣食住全般が安全で豊かになるよう見守ってくださいます。

また伊奢沙別命(いざさわけのみこと)は、海の安全を守る神様でもあります。氣比神宮は港が近いことから、昔から航海の安全や大漁を祈願してきました。

その昔、大陸への航海は文字通り命がけで、皆祈りを捧げてから船に乗り込みました。ここを出発地とした遣唐使船もありましたし、逆に大陸からも人々はやってきます。渤海国※2からの使者「渤海使(ぼっかいし)」は、さまざまな文化文物を日本にもたらしました。

氣比神宮の宮司は「松原客館」という迎賓施設を管理しており、渤海使を迎え入れていました。(桑原宮司)

まさに北陸総鎮守! 神社の枠を超えて、日本の歴史に大きく関わってきた場所なのですね。
※2 唐の時代、中国東北部から朝鮮半島にかけて栄えた国。渤海から日本への使節「渤海使」の派遣は727年から930年まで。日本から唐への使節「遣唐使」(728年〜811年)に比べ、渤海との交流は100年以上長く続いたことになる。
本殿でお参りする20代女性

「けひのみや」を愛した勝機の神様・仲哀天皇と神功皇后

古事記には、仲哀天皇が即位二年目にこの地を訪れたと記述があります。たいそう気に入られ「ここを京(みやこ)にしたいと考えた」という逸話が残っているそう。

仲哀天皇の九州征伐、神功皇后の三韓征伐は、敦賀の港から出航したといわれています。お二人のお子さんである応神天皇も、母・神功皇后とともに20年かけた内戦を勝ち抜きました。応神天皇は即位が叶う前、氣比の地を訪れ大神の前で禊(みそぎ)をし、大神と名前を交換する儀礼を行っています。(桑原宮司)

こういった逸話から、氣比神宮では「武運長久」のご利益が授かれるのですね。

スポーツの試合を前に御祈願にいらっしゃる方が多いです。そういう方には「勝守(かちまもり)」がいいでしょう。(桑原宮司)

ほかにも神功皇后の安産にあやかる安産祈願、武内宿禰命(たけのうちのすくねのみこと)の長寿にあやかる健康長寿など、お守りの種類は豊富です。

見逃せないパワースポット3選

たくさんの社がある氣比神宮の境内を散策する20代女性
式内社※1の中でも特に霊験が著しいとされる「名神大社(みょうじんたいしゃ)」に、七柱の祭神を祀る七座がすべて入っている氣比神宮。広い境内にはたくさんのお社とパワースポットがあります。

※1 927年にまとめられた延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)に名前のある歴史ある神社。

2000年前からの聖地「土公さん」

土公さん
氣比神宮は創建から数えても1300年以上の歴史があります。しかし、実はそれよりずっと前からあったと伝わる、いわゆる「聖地」だったそうです。

主祭神の伊奢沙別命(いざさわけのみこと)が、今から2000年ほど前、ここから見える天筒山(てづつやま)に降り立ったといわれています。山の上ではお参りが困難なので、平地の大木を神籬(ひもろぎ;よりしろ※3)として神様をお迎えし、そこを聖地となし祈りを捧げました。それが「土公さん」です。

今は隣の小学校の校庭内ですが、ここも元は氣比神宮の敷地でした。天筒山を背景にした土公さんをお参りできるよう、境内に鳥居と遥拝所(ようはいじょ;遠く離れた所から神仏を拝むために設けられた場所)があります。(桑原宮司)

※3 神や霊が降臨するとき、媒体となる樹木、石など。
いにしえからの信仰により、氣比神宮は伊奢沙別命(いざさわけのみこと)を主祭神としてお祀りしているのですね。

1300年枯れていない「長命水」でお清め

長命水で手を清める20代女性
氣比神宮を代表するパワースポットとして人気なのが「長命水」です。

702年の神社造営のときにお水が出てきたといいます。今も水源は枯れておらず、水が出続けているんですよ。いつから、なぜ「長命水」と呼ばれるようになったかは定かではありませんが、祭神である武内宿禰命(たけのうちのすくねのみこと)が長寿であったことにも関係があるかもしれませんね。(桑原宮司)

「敦賀」の地名の由来?「角鹿(ツヌガ)神社」

角鹿神社
角鹿神社も式内社※1の一つで、由緒ある神社。都怒我阿羅斯等命(つぬがあらしとのみこと)を祀っています。その名が地名「敦賀(つるが)」の由来ともいわれ、敦賀の駅前に銅像も立っています。

都怒我阿羅斯等命は、朝鮮半島にあった任那国の王子として日本に上陸。その後、氣比神宮の司祭と越前国の政治を任され、角鹿神社は政所(まんどころ;政務館)跡に建てられたと伝えられています。

※1 927年にまとめられた延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)に名前のある歴史ある神社。

祈りの蓄積の地で明日への希望を

「古事記」などに紡がれた古代のお話には、神話なのか史実なのか、境目があいまいなものが多いですよね。でも、それを信じて祈ってきた人がいたことは、まぎれもない事実。氣比神宮には、2000年にわたる「祈りの蓄積」がありました。それこそがパワースポットの源となって、私たちに明日への希望を与えてくれるのかもしれません。

氣比神宮

住所 福井県敦賀市曙町11−68
交通アクセス JR北陸本線「敦賀駅」下車
徒歩約15分、または駅前よりバスにて約5分
※「コミュニティバス」「ぐるっと敦賀周遊バス」のいずれかをご利用の上、氣比神宮前停留所で下車
北陸自動車道 敦賀ICから車で約10分

駐車場 有(無料)
開・閉門時間 【4月〜9月】午前5時~午後5時
【10月〜3月】午前6時~午後5時
電話番号  0770−22−0794
URL https://kehijingu.jp/
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